
世界にひとつだけの竿!
ハナダイ五目@片貝・第三正一丸
第一回 これが「ご縁」というものなのですね。

「あの竿、いる?」
姉御丸主催で行われた4月4日の女性釣り師オフ会から3週間以上たったある日、オフ会でお会いしたにゃおさんからメールが飛んできた。「あの竿」とは、オフ会でにゃおさんが使っていた竿の事だった。これは私の釣行レポートに書かなかったエピソード。
「その竿」はとても美しかった。カラー、デザイン、そしてなによりもシャクった時のしなりというか、リズム感がとても気になるロッドだった。にゃおさんはその竿の弾力を生かして、とてもソフトに、そして絶妙の間合いでシャクっていた。当日なかなか食いの渋かったイサキに苦戦しながらも、トリコロールカラーのレインウエアを身にまとい、芸術品のような細工を施されたその竿を美しい動作で操るにゃおさんから目が離せなかった。正直、すごくかっこよく見えて、惚れそうだった(笑)。
数匹の良型イサキを確保し、一応気持ちの余裕が出来たところでにゃおさんの所へ行った。調子良さそうですね、と話しかけたがココロはにゃおさんの竿へまっしぐらだった。我慢出来ずに、聞いた。「その竿はどういう竿なんですか?」にゃおさんが微笑んだ。
「きっとmamiさんに聞かれると思ってたんです。」
顔から火が出るとはまさにこのこと!私の真意はお見通しだったのだ!そしてにゃおさんは語ってくれた。これは借りてきた竿で、制作者&オーナーは彼女の師匠のひとり、Kinmeさんであること。私から竿について質問されることを想定してKinmeさんから竿のスペックを聞いてきたこと。etc....。そして、「今、仕掛を丁度落としたところですから、シャクってみてください。」と言って竿を渡してくださった。恐る恐るシャクる。か、軽い!ビシの重さをほとんど感じない。そしてどんな強さでシャクっても穂先がしんなりと落ち着く。そしてアリゲーターロッドをも彷彿とさせるすばらしいボディーの細工。自作でここまでの竿を作れるなんていったいどんな方なのだ?と想像せずにいられなかった。メーカー物の竿を試しに持つ時とは異質な緊張感に包まれた私は、3シャクリくらいでにゃおさんにその竿をお返しした。緊張しすぎてそれ以上持っていられなかったのだ。後を引き継いで棚を探りはじめたにゃおさんにアタリが来た。柔軟な穂先なのにアタリも明確に出ている。見れば見るほど惚れ惚れする竿であった。長くなってしまったが、これが私と「kinme竿」の出会い(笑)。
にゃおさんからのメールは、単に「あの竿」を譲ってくれるというものではなかった。「あの竿」と同じブランクスを手に入れたので、あと2本作れます、とkinmeさんからにゃおさんに連絡があったとの事だった。にゃおさんは既に1本予約済み。オフ会で「あの竿」に見とれていた私が1本頼んでみてはいかが?という夢のようなお話しだった。ちょっと迷った。お会いしたこともない方に、「竿を作って下さい。」とお願いして良いものかどうか・・・。竿作りが大変な手間と時間がかかることは、私でも知っている。正直にその旨にゃおさんに申し上げると、にゃおさんからお返事が来た。「縁、てそういうものですよ。」私は自分に素直になることにした。「あの竿」が欲しいです。作って下さい。2004年5月19日、kinmeさんに正式に竿の制作依頼をした。
次号へつづく |