台風迫り来る2004年8月30日、私と相棒YAMAちゃんは所用で北海道に降り立った。本来ならば31日の夜に帰京する予定だったが、台風直撃とのニュースを見て、修羅場と化した空港を右往左往するよりは思い切って1日滞在を延ばすことに決めた。
嵐が過ぎた9月1日は北海道の夏をまだ充分に感じられる素晴らしい陽気に恵まれた。滞在を延ばしたものの、もともと何も予定していなかった私たちはお友達であるアスカさん(女性)に朝一番、電話を入れて1日の過ごし方を相談してみた。彼女はもともと東京人であるが、すでに北海道在住10年近い。幼少の頃から様々な江戸前釣りや投げ釣りに親しんでいて、私のHPをちょくちょく見て感想を聞かせてくれるアスカさんは釣りキチ三平が幼少期の愛読書。私と変わらないくらいかそれ以上の釣り好きである。社会人になってからはなかなかチャンスに恵まれず、もう何年も釣り糸を垂れていないと聞いていた。
そんな訳で北海道では恐らく釣りをしたことがないであろう彼女にどこかに良い釣り堀はない?と聞いてみた。「釣り堀で前から気になっているところがあるけれど、周りの人は私も含めて誰も行ったことがないの。行ってみる?私も一緒に行くから♪」とアスカさん。わたしゃあ、釣りならどこでもなんでもいいんです、ハイ。ということで連れていって頂いたのは日高近辺の某管理釣り場。農道のような入口の看板には「ニジマス・イワナ・ヤマメ」と書いてあった。 北海道のニジマス・・・と言えば、私が幼少の頃最初に経験した釣り。懐かしさと嬉しさで既に期待一杯の私。林道を少し走り(もちろん自動車ですよ!)、着いたところは・・・予想以上にすばらしい景観だった。野池のような自然な雰囲気の管理釣り場。受付は年季の入ったログハウス風。あまり人の気配がしなかったので少々不安になったが「すみませ〜〜〜ん!」と声をかけると奥から初老のご婦人が出てきた。「釣りがしたいんですけど!」我ながら間抜けなセリフである。ここはどこよ?釣り堀だよ!(笑)。
料金は貸し竿¥500で利用料1時間¥1000。とても素朴な雰囲気のおばちゃんは、あまり商売っけがなかった(笑)。道具を借り、料金を支払ったが特に「何時までです。」などといったことは言わない。都会の管理釣り場だったら正確に時間を示したチケットが発行されるのがあたりまえ。逆にこういう対応をされると戸惑ってしまう自分に気付いて、ちょっとおかしかった。
「餌あげるから。」そう言っていそいそと離れのような小屋の横にあるマットをひっくりかえすおばちゃん。いったい何を!?おもむろにおばちゃんはドバミミズをばんばんひろって餌容器に入れ始めた!!!で、でかい。こんなグロいものを久しぶりに見た。(怖かったので写真は撮りませんでした。)やっぱり栄養のある土で育つミミズは違うなあ・・・おばちゃんの餌拾いを見ていたらちょっとそのグロさに慣れてきた(笑)。15匹くらい巨大なミミズを拾い、「あれ?もうないなあ。3人でこれじゃあ足りないべ?」と困った顔のおばちゃん。いえいえ・・・足ります。充分です。一匹掛けできないくらい巨大ですから。
管理釣り場と言えども釣りは釣り。それなりにポイント選びをしてみるのが楽しみ方の1つである。なんてったって今日のお客は我々3人だけ(笑)。こんなだだっぴろいところで場所は選び放題なのだから最高です。天気も最高だしね!
3人とも思い思いに散って実釣開始。最初は流れ込みを狙ってみた。するとさっそくウキがぴょこぴょこ!軽く沈んだところで合わせたがすっぽぬけ。どうやらチビちゃんがいるらしい。今度は少し餌を短くしてトライ。またもやピョコピョコ。じっくり待ってから合わせたがまたすっぽ抜け。相当小さい魚が遊んでくれているらしい(笑)。更に餌を短く修正して再投入。ウキが動いてもじいい〜〜〜っと待っていると・・・完全に沈み込まずにウキが泳ぎだした(爆)。端っこをくわえて持って行っているらしい。あまりにもカワイくて大笑いしてしまった。何度かこんな事を繰り返しているウチにようやく針掛かり。釣れたのはご覧の通りの超チビ虹鱒君だった。こんな小さな魚でも釣れれば最高に嬉しい。淡水魚を釣ったのは久しぶり。何かジンワリと心に温かさが広がるのを感じた。
「ねえ、とっくに1時間経つんだけど・・・一応料金は1時間単位だったよね?」お昼過ぎにアスカさんにそう言われて初めてもう1時間以上経ったとことに気付いた。楽しい時間はアッという間。素朴なおばちゃんは案の定何も言ってこないかったが、大人として自主的に撤収を決意した我々であった(笑)。 |