
女性と一緒に釣りがしたい!そんな漠然とした思いから始めた「釣りが好きなんです」に「女性釣り師倍増計画」という分かりやす〜いサブタイトルを付けたのは去年開催した初オフ会の後だった。少しずつ女性アングラーの輪が広がってはいたが、きっと釣りをやってみたい女性はもっといるはず!と更なる女性アングラー発掘作戦としてT.L.C.メンバー募集を開始した。すると予想以上の反響を頂いた。一緒に釣りを楽しんでみませんか?という曖昧な誘いにも関わらず賛同してくれる方が日に日に増える中、みんなの熱い思いが冷めないうちにさらに火をつけないと!ということで、なかば行き当たりばったり的に「シロギス釣行会」を開催する事になったのであった!
第1回ミーティングの募集をかけた時点では、せいぜい集まっても7〜8人だろう、とタカをくくっていたが、女釣り師達の情熱は私の予想を遥かに超えていた(笑)女性限定にも関わらずなんと集まったのは15名!
初対面の方も多い中、集合して釣りしてハイさようなら〜ではちょっと寂しいなあ、ということでアフターフィッシングの演出を一生懸命考えた。最初は、どこか近所で会食でもしようかと思ったけど、それじゃあなんかパンチにかける。やっぱり普段私が実行している「必釣必食」の楽しさをせっかくだからみんなで味わいたいじゃないか!で、色々検討した結果、シロギス釣りに自信がある上にオープンキッチンでアフターフィッシングが楽しめる、金沢八景「荒川屋」さんに仕立て船の交渉。いつも乗合いのお客さんでにぎわっている人気船宿で、日曜日に仕立てをお願いするのはちょっと勇気がいったのだが、それも取り越し苦労だった。「女性大歓迎!ぜひ来て下さい!」という女将さんの熱烈ラブコールを頂いた。
参加メンバーの年齢、釣り歴、フィールドなどは本当に色々。中でもメンバーの注目を集めていたのはきっと磯釣り師いずみさんだったはず。2月に銀座でいずみさんとデート(!?)して、今度沖釣りデビューのお手伝いをしますね〜、なんて軽くお話ししたのだが、彼女もまさか一か月後にそのチャンスが来るとは思っていなかっただろう(笑)。
沖釣り経験有りでもシロギスは初めて、というメンバーもチラホラ。全員が自分の道具を持っているわけでもなかった。数名は船宿の貸し道具を利用。ひらジャネちゃんはなんとこの日のために自分一人で釣り具店に行き、竿とリールを買ってきていたのだった。彼女は私と一緒にコマセ釣りとマルイカ釣りを経験していたが、スピニングリールを触るのは初めて。ベイルアームのどちら側に糸を通すのか分からず、ベテランのななさんに教わってなんとかセッティング成功。(右写真)
貸し道具組は自前の道具をちゃくちゃくとセットするメンバーを観察していた。それにしても、こんなに大勢の女性がいっぺんにタックルセッティングしている光景からして既に面白かった(笑)。これで船に乗って、釣り糸たらしているのが全員女性ってのはもう、ホント、たまんないくらい面白いんだろうな〜と最初からワクワクしっぱなしだった。

写真右端、船釣り経験が今回で2度目となるみほちゃんはひたすら見学中(爆)。
途中何度も私に「あの〜、貸し道具は?」って聞いてきた。自分も何か準備しなくちゃ!って焦っていたのかな?私もあたふたしていた「あ!船長に聞いてくるね!」って3回くらいおあずけを食らわしてしまった。面倒見が悪くてごめんねm(_ _)m
で、貸し道具はラインがちゃんとガイドに通った状態であとは天秤と仕掛け、おもりを付けるだけ!の状態で船宿さんが用意して下さっていた。そしていよいよ出船。予報通り風が強かった。船は船首側と船尾側にそれぞれゆったりとして掃除が行き届いているキャビンがあるので、半々くらいにメンバーはわかれてキャビンに入ったようだ。

参加表明した当初からとにかく船酔いを心配されていたいずみさんは船尾で風にあたりながらポイントまで過ごすことにした。ちはる姐さんはいずみさんのお隣で一人乾杯スタート(笑)。私も最初は船尾でこのお二人と会話を楽しんでいた。八景島シーパラダイスを横目に船は進む。この時点ではまだ優雅なクルージングに近い状況だったのだが・・・
波かぶりがひどくなってきたので私も船尾側のキャビンに潜入した。そこには4人のメンバーが並んで立っていた(笑)。なぜか全員右側の窓にへばりついて、まるで水族館に遠足でやってきた小学生のようだった。あんまりかわいかったのでパチリ。

エンジン音で会話はあまり聞き取れなかったが、海や釣りについておしゃべりしている様子だった。ここに並んでいる4名は全員初対面。それがこうやって並んで海を見ながら語らっていると、なんだか昔からの友達みたいな雰囲気。「釣り好き」という共通項は、あっという間に人と人の距離を縮めてくれる。そんなところも私が釣りを好きなポイントかもしれないな、とこの時ふと感じた。

同じキャビンでも、どうやら船首側は修学旅行気分だったようだ(笑)。満面の笑みとVサインで寄り添い、写真に写る姿はやはり初対面のメンバーがいるとは思えない雰囲気。たかだか1時間前に出会ったばかりなのに、こんなに和気あいあい!
そんなこんなで、行きの道中、女15人は各々自己紹介しつつクルージングを楽しんでいた。

ポイントに着くと、予想通り風がちょっと強かった。やや波も高い。乗船前にシロギス経験者と未経験者ができるだけ交互に並ぶような釣り座にしたので、ビギナーも経験者に教わりながら問題なく実釣スタートできた。
シロギス釣りどころか船釣り自体初めてないずみさんの準備は私がお手伝い。今回使ったおもりは15号だったのだが、それを持ったいずみさんの一言目はとても印象的だった。「重いっ!」そりゃそうです。いずみさんは磯釣り師。オモリと言えばガン玉です。コマセ釣りやイカ釣りで100号だの120号だの使いはじめている私には15号は紙のように(!?)軽いのだが、いずみさんにとっては重いのだ。今さらながら、80号ビシのコマセ釣り、なんてのにいきなりお誘いしなくて正解だったなあ、とこの時思った(笑)。

開始早々、ほとんどのメンバーが苦戦していた。とにかくシロギスどころか外道も釣れない。寒さと風は厳しくなる一方。波も本格的に出てきた。女性だから、ということで船長は出来るだけ波がたたないポイントを選んでくれるのだが何しろ釣れない。もうちょっと沖の更に荒れているポイントの僚船も釣果はさほどかわらないとのことだった。船長もきっと悩みっぱなしだったと思う。
どこにいってもなかなか釣れない・・・全員が黙々と糸を垂れる状況が続いた。なんとか雰囲気を盛り上げに行こうかと思っても、波が荒くてミヨシの私は立つのも難しい。釣りは楽しい!って思ってもらいたいのに、なぜか苦行状態。全員の根性に期待するしかなかった。
ポイントを点々とするも、シロギスに出会えないメンバーがほとんど。
我々の食材調達を目的に(!?)頑張る上乗りさんも苦戦。シロギスよ!どこいったのだ!?
アタリが分かるメンバーは「アタッても食い込まない。」シロギスビギナーのメンバーは「底が分からない。」「アタリってどんなの!?」とみんな悩みっぱなし。

正直、この日はベテランでも難しい状況。私がアドバイスできるはずもなく・・・
前週に予習してきたけれど、今日は学んだテクニックを総動員してもダメ。
こういう日ってやっぱりあるんだな・・・(T_T)
士気がだんだんと下がり続ける船上を盛り上げてくれたのがchiiさんだった!
去年の「女性だらけの仕立てパーティー」でもフグなど、なんでここで釣れるの?というゲストを釣り上げていたが、今回は天ぷら用食材の王様「真アナゴ」をゲット!!!
全員「いいな〜!すごい〜!」と大はしゃぎ☆
こういうゲストが起爆剤になって、少しずつテンションが上向いてくれるといいな、と願う私。なんてったって、ミヨシに入っちゃった幹事の私がすでに船酔い危険信号だったから(笑)。
このポイントで数名がキスを釣り上げたが、やはり厳しい状況に変わりはなかった。船長と相談し、シロギスはあきらめて万が一のサブ釣りものに考えていたイシモチ釣りに変更。

ポイントまで少々時間がかかるとのことで、再び前と後ろのキャビンに分かれて移動時間に談笑。あちこちからお菓子が出てきて、あっという間にテーブルはお菓子の山(笑)。女性らしい光景だった。寒さとの闘いもあり、キャビンに入ってすぐは皆ちょっと表情がこわばっていたが、お菓子とお茶、そして楽しい会話で少し和む。
ポイントに着くとそこでは予想以上の風とウネリが待ち受けていた。停船と同時に船酔いしてしまい5名ほどダウン。なんとその一人は幹事である私・・・。一番やってはいけないことだった。酔い止めを飲むと帰港後にいつもぼーっとしてしまうので、今回はアフターフィッシングも重要だから薬を飲まないでいたのだが間違いだったようだ。肝心の釣りで私がダウンしてどうすんのよ、まったく。
皆さんすみませんでしたm(T_T)m
私がしばしキャビンで休息を取っていると、何やら騒がしくなった。
「わ〜い!」「すご〜い!」

と歓声がちらほら聞こえる。キャビンへ物を取りに来たななさんから「今、イシモチ入れ食いですよ。」と聞かされて慌てて外へ。
なんとか生き残っていたメンバーがポツリポツリとイシモチをゲットしはじめたようだ。しかも曇っていた空にお日さまが出て、波も心なしか穏やかになっていた。船酔いが少しおさまったので自分の釣り座へ戻って釣り再開。・・・しかしさっぱりあたらない。
すでに何度かアタリがあったり釣り上げたメンバーはコツを掴んだようで、順調に数をのばしてた。

左ミヨシのあられさんと、その隣のあけさんが順調にイシモチを釣り上げていた。この二人は一荷(2匹同時に釣り上げる事)連発ですごいすごい!メンバーの「上手〜!」という賞賛の声を浴びまくり☆
どうやったら釣れるんですか?と聞くと、「底について二回巻いたら釣れます。」というとてもシンプルなアドバイスを頂いた(笑)。

こちらも順調に数をのばしていたななさん。
なんと当日最大の30.5センチのイシモチゲット!
このサイズになると、なんだか違う魚みたいに見える。ヤリトリ中も竿がグイグイしなって、いったいナニが釣れたの?という感じでとても面白そうだった。
「おおお!でっかいなあ!」船長も驚いていた。
ななさんと私は今回でご一緒するのが2回目。手慣れていて竿さばきもかっこ良く、素敵な女性だなあと思っっていたが、今回さらに色々とお話を聞き、釣りに対るす素晴しい情熱を持った方だと改めて知る事が出来た。
あられさん、あけさんから色々と情報収集してやっと私も一尾ゲット。アワセすぎるとすっぽ抜けると聞いたのでだまった待っていたらしっかりと針を飲み込まれていた(笑)。私は今回イシモチ釣り初挑戦だったのだが、簡単なようでいて、結構奥が深そうな釣りだと分かった。
いずみさんは船酔いしながらもほとんど竿を手放さず、ず〜っと頑張っていた。その努力に魚は応えてくれた。そして「いずみさんに釣って欲しい。」と声に出さずとも願っていた周りのメンバーの祈りが通じた。 やっぱり魚が釣れるとみんな素敵な笑顔になる。見ている方も本当に嬉しくなる。
「小物釣り、面白いですか?」私の問いに、「難しいですね。」と真剣な表情で答えたいずみさん。私にとっては磯釣りの方が難しそうに感じているんですよ(笑)。でも、よく釣りをしない友達に言われる「船で船長に釣らせてもらうんだから釣れてあたりまえでしょ?」っていう意見には反論します(笑)。
簡単な部分もあるし、難しい部分もある。それはどんな釣りも一緒だと私は思う。そして、いつでもどこでも、狙った魚が簡単に釣れたら、きっとすぐに飽きちゃう。釣りは筋書きの無いドラマ。それが老若男女問わず熱くさせる。悔しかったり嬉しかったり、感動したりがっかりしたり。そこに今回のようなたくさんの素晴しい出会いが入っちゃっうんだから、釣りってたまんないよねぇ(笑)。